AYAKO

検査のハイライト。しこりの細胞を調べる

しこりの部分に針を刺して細胞を採って調べることを細胞診と言います。この時はまだ、どんな検査だか知りませんでしたが、癌の診断を確定するために、この検査が必要だと聞いていました。

後からわかったのですが、この日、わたしが実際に受けたのは、細胞診ではなく「針生検」という組織診でした。細胞の塊を取るため、細胞診よりずっと痛いのだそうです。

まず麻酔を注射し、超音波で場所を確認しながら、しこりの部分と、さらに数カ所の細胞を採っていきました。おそらく、転移していないかを確認するためだったと思います。

「大きな音がするから、耳を塞ぎます」と言って、看護師がその度に耳を塞いでくれるのですが、それでもバチーン!という大きな音がします。耳を塞がれるたび、一体何が起きているのだろうと緊張しました。

針生検が終わると、太くて粘着力の強いテープで、傷を圧迫して塞ぎます。左右のおっぱいがそれぞれ、無理な方向へ固定されて、しかも痛い。なんだか、ものすごく屈辱的な気分でした。

乳癌のしこりは痛くないと言いますが、この時までは、わたしも痛みを感じたことがありませんでした。それなのに、この検査の直後からずっと、しこりがしくしくと痛むのが気がかりでした。

翌朝になればテープを外して良いと言われていたのですが、途中でテープの糊にかぶれて痒くなり、夜中に何度も剥がしたい衝動に駆られました。

朝になるのを待ってテープを剥がしてみると、たしかに傷は塞がっていて、少し血が滲んだように見える程度でした。痛みはあっても、これで必要な検査はやり終えたと思うと、ホッとしました。

ところが、身体は、思った以上にダメージを受けていました。

検査の後、しこりの部分は内出血のためか、しばらく真っ青になっていました。ようやく黄色くなり、治り始めたのだなと思うと、翌日にはまた青くなっていました。黄色くなって、また青くなって、黄色くなってと何度か繰り返した後に、今度は真っ黒になりました。

なにか、おかしい。

普通の傷の治り方と、明らかに違いました。

しこりは腫れて、以前よりもひと回り大きく感じられました。

結局2週間ほどで落ち着きましたが、この検査の後はしばらく具合が悪く、病人気分に冒されていました。

わたしの左胸のしこりは、この時、2cmちょっとになっていました。もし2cmのおできが身体の外側に出来て腫れ上がっていたとしたら、そこに太い針を刺すなんてことをするでしょうか? 障らないように、大事に大事にと、気を遣うのではないでしょうか?

身体の中にあって見えていないから「腫れもの」だという意識が無いのです。患部を痛めつけるような検査が当然のように行われているなんて、やっぱり、なにかおかしいと思いました。

検査の結果は、一週間ほどで出ます。少しの時間も無駄にしたくないと思ったわたしは、検査結果を待たずに食事療法を始めました。

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