エネルギーの手術を受ける

自分が癌だということを受け止めると、避けようのない出来事がすでに動き始めているのを感じました。

この時点ではまだ「たぶん癌」という診断でしたが、癌でない可能性に希望を持つことは、ポジティブに捉えているというよりも、現実を正視できていないだけだと思えました。

癌が見つかった次の日には、音叉療法をやっている友人を訪ねる約束をしていました。彼女が新しく学んだ施術を受ける予定になっていたのです。まるで、あらかじめ癒しの準備がされていたようなタイミングでした。

自分よりもずっと年下だけど、聡明で思慮深い彼女のことを、わたしはとても信頼していて、癌が見つかったこと、自分と向き合って感じたことなどをそのまま伝えました。

「ほかに気になっていることは無い?」と言うので、お腹がピリピリするのが気になっていると答えると、「何だと思う?」と聞かれました。

一瞬、躊躇しましたが、「妊娠?」と答えました。

わたしは、今年の春に流産を経験していました。その子どもがすぐに帰ってくるような気がして、ずっと待ち望んでいましたが、このタイミングではリスクが高過ぎる。そんな不安を密かに持っていました。

そのことを話すと、「助けに来ている」と言われました。

わたしは、自分の浅はかな考えを恥じました。魂の愛は、なんと強く尊いのだろうと、涙が出ました。

そして、わたしがコントロールするのではなく、彼自ら、生まれて来るタイミングを決めるのだということがわかりました。すべては天に任せよう、そう思いました。

その日の施術は、まるでエネルギーの手術のようでした。音叉を使って、ひとつひとつチャクラを調整していくと、終わった頃には、まるですっかり新しい身体に取り替えてもらったみたいに、完璧に調律された感覚がありました。

ちょうど、上手な人に弦を張り替えてもらったギターを最初に弾く時みたいな、そんな感じでした。

そして施術中、わたしは以前にもどこか別の人生で、こうして彼女に世話になったことがあるような気がしていました。

また助けてもらうのだ、なんと有り難いことか。そう思うと感謝の気持ちでいっぱいになって、静かに涙を流しながら、癌がすでに治り始めたような気がしていました。

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