一番欲しいものに手を伸ばすこと

ホームページの道案内を頼りに、自由が丘の街を「聡哲鍼灸院」へ向かうと、独特の香りが漂って来て、「この香りはきっと、びわの葉温灸だな」と思いました。

香りを辿っていくと、やはり、そこに聡哲鍼灸院がありました。

ドキドキしながらドアを開けると、部屋の中は植物の香りと乾いた温かい空気で満たされていて、外側から想像していたのとは全くの異空間でした。

玄関から部屋に入るまでの廊下には本棚があって、絶版になっているシルバー・バーチの古い本が何冊も並んでいるのが目に入りました。わたしも『シルバー・バーチの霊訓』は読んでいて、シルバー・バーチがとても好きだったので、一気に親しみが湧きました。

聡哲先生は、想像していたよりもずっと若く見えました。

エドガー・ケイシーを知っているかと尋ねられ、知っていると答えると、少し驚かれました。

わたしは、中学生の頃にシャーリー・マクレーンの『アウト・オン・ア・リム』に夢中になって、その本から得た学びをモットーに生きて来たこと、彼女の本でケイシーを知ったことを伝えました。

聡哲先生は「それは、早熟だね」と笑って、実はわたしが訪れる前日に、ちょうど『アウト・オン・ア・リム』が日本で翻訳された時の写真を見ていたのだと教えてくれました。

そんなシンクロニシティもあって、わたしはすぐに打ち解けることができました。聡哲先生の方も、それなら話が早いと思われたようでした。

聡哲先生はわたしに、「どうして癌が出来たか、もうわかってる?」と聞きました。

この時には、だんだんわかり始めていたので、思い当たることを言っていきました。

わたしは、二番手、三番手の選択に甘んじていて、一番欲しいものに手を伸ばしていない。一番大きなテーマは、それだと思うと伝えました。

そして、春に流産したことと、その半年後に癌が見つかったことについても、検査をした病院の先生には無関係だと言われましたが、わたしには、ひと繋がりの出来事に思えていたので話しました。

聡哲先生は、「子どもがお母さんを選んで生まれて来るのは知ってますか?」と言い、子どもがお腹に入っていた期間が3週間あれば、親子の絆というのは出来るのだと教えてくれました。

わたしが「すぐに戻って来るような気がして」と言うと、「その同じ子が?」と聞かれたので、「はい」と答えました。

それを聞くと、聡哲先生は強い調子で「そうだよ」と言って、「デトックスだよ」と、「あなたの生活は、その子どもが育つのに十分に快適ではない。変えて欲しくて、癌が出て来たんだ」と一気に言いました。

わたしの中で、もしかしたら?と思っていた色々な事が、その言葉で一気に繋がってしまい、わたしは一瞬、唖然としてしまいました。

わたしは思い切って、ずっと迷っていた事を聞きました。

「子どもをつくるのは、治療が終わるまで待った方がよいでしょうか?」

すると聡哲先生は、「これからは、一番欲しいものを選ぶんでしょう?」と、遠慮も妥協もしないようにと言いました。

間違いありませんでした。いつだって自分が望む最高の選択をすることができるのに、また世間並みの考えに囚われてしまうところでした。

アウト・オン・ア・リム (角川文庫)

By シャーリー マクレーン

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