食べ物は身体をつくるエネルギー

食べ物は身体をつくるエネルギー

子どもの頃に父親代わりだった人は美食家で、子どもだったわたしたち姉弟を、値段に関係なく本当に美味しいものを出すお店に連れていってくれました。

高級店のこともあれば、場末の小さな店のこともありました。店の方でも、普通のお客さんには出していない特別な食材を出すこともあったようで、そのために後から同じ店に別の人に連れていってもらった時には、期待を下回ってがっかりしたこともありました。

料理もとても上手な人で、たまに料理をしてくれる時には、素晴らしい食材を持って現れて、それらを最も美味しい方法で食べさせてくれました。

わたしが生まれ育った伊勢は、海が近くにあって海鮮が豊富なだけでなく、山も豊かで野菜も美味しく、松坂牛などのブランド食材も沢山ある恵まれた土地で、最高の食材が揃っていました。

その影響が大きいのだと思いますが、わたしは美味しいものが大好きで料理も好きなので、偏りはあっても、それなりに気を遣った食事をしてきたつもりでした。

だけどその、気を遣ったつもりの食事から、徹底的に食べるものを見直してみて、いまは以前よりも遥かに豊かな食生活を送っていると感じて、とても満足しています。

癌が見つかって食事を見直してから、もうすぐ三ヶ月になります。

食べるものをひとつひとつ吟味して、食事と真剣に向き合ったおかげで、人間の身体は食べたもので出来ているのだということがよくわかるようになりました。

多くの健康法で、野菜や果物を食べることが推奨されますが、それはどうしてでしょうか?

人間は、太陽の生命エネルギーをそのまま吸収することができないので、植物を通して、それをいただくのです。

昨年、俳優の榎木孝明さんの「不食」が話題になったように、本当は人間も、食事をしないでも生きられるのでしょうが、少なくともわたしたちは、食べないと生きられないと信じています。

アダムとイブは林檎を食べて「無垢」を失ったと言いますが、もしかしたら、食事の愉しみと引き換えに、食べなくても生きられる術を失ったのかもしれません。

植物を食べるのは、人間だけではありません。草や果物を食べる動物がいたり、海には、海藻を食べる海の生き物もいます。

わたしたち人間は、その命もいただきます。

そして、動物の中には肉食のものもいて、わたしたち人間は、その命もいただきます。

野菜や果物が身体に良いとされるのは、エネルギーの質が純粋だからなのでしょう。

純粋だから、身体がそのエネルギーを使うのが容易で、問題も起こりにくいのだと思います。

食物連鎖が繋がって長くなるに連れ、エネルギーは複雑になり、身体への影響も複雑になります。

物質的に言うと、消化がしにくくなるわけですが、同様のことがエネルギーのレベルでも起こります。

エドガー・ケイシーのリーディングで、豚肉を食べるべきではないと伝えられた理由には、豚が人間と同じく雑食であることも大いに関係があると思うのです。

こうした食物連鎖が引き起こす問題を解決する、救世主的存在が菌なのだと思います。

複雑になり過ぎたエネルギーを、菌だけが、純粋なエネルギーに還すことができるからです。

だから発酵食品が身体に良いのです。

自分の身体に入る食べ物のエネルギーをこのように感じるようになったのは、癌のお陰です。

人間は、簡単には習慣を変えられません。いくら身体に悪いと知っても、それまで好んで食べていたものを止めるのには苦痛が伴います。

だけど「命を懸けてまで食べたいか?」と自問すると、身体に良くないものを食べないことは、難しいことではなくなるのです。

最近は、普段は治療に良い食事を中心にして、人に会う外食の時だけはそのルールを少し緩めるようにしています。

ストイックに見えるかもしれませんが、治療に良い食べ物は、身体が喜ぶ食べ物なので、実は満足度がものすごく高いのです。

新しい食の習慣のお陰で、ここ最近、食事の後に「あぁ、美味しかった」としみじみ独り言を言う回数がどれだけ増えたことでしょうか。

菌の世界に思いを馳せるのが楽しくて、漬け物などの発酵食品を作ることも増えました。

最近では、キッチンが最も楽しい居場所になっています。

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