ここからが本番。治癒の最終ステージへ

ここからが本番。治癒の最終ステージへ

すさまじかった治癒反応もようやく落ち着いて、8日目には、起きられるようになりました。ずっと寝ていて背中が辛くなりだしたこともあり、キャスター付きの椅子を車椅子のように使って、この日からは座って過ごすようになりました。

そして、10日目には、ようやく自分の足で歩いてバスに乗り、ママ先生のクリニックへ行けるまでになりました。

まだ、そろりそろりという感じで、道を歩いているほかの誰よりもゆっくりではありましたが、それでも自分で歩いて出掛けられるまでに回復したことがうれしかったし、どこからか沈丁花の香りがして足を止めたり、春の気配を感じながら、外の空気を吸って歩くことが楽しかった。

なによりも、「これでようやく治る」と確信できたことで、充足感でいっぱいでした。

この日はまだ筋肉が落ち着いておらず、治療は、痛いところと固まってしまったところを中心に、やさしく整えてもらう感じになりました。

ママ先生は、わたしがもうすっかり治ったような気でいるのを見透かして「ここからが、免疫細胞の仕事ですからね」と釘を刺すように言いました。

そうでした。身体の中に溜まっていた毒が排出されて、血液が流れなくなっていた部分に血液が流れるようになって、ようやく免疫が働く土壌が整ったのです。

ここで油断しちゃいけないんだ、むしろ、ここからが本当に肝心なところだ。

実は、すでにその前日「気をつけなくちゃ」と思う出来事があったばかりでした。

起きられるようになった 8日目から、少しですが、仕事をはじめていました。ひとりでボチボチとやっている分には大丈夫だと思えたのですが、仕事仲間が訪ねてきたりしているうちに、身体がこわばりはじめているのを感じたのです。少し動けるようになったからと言って、まだ早かったと反省して早めに休みましたが、ここまで来て、油断しちゃいけないなと痛感したのでした。

わたしは改めて、どうすれば、これから身体が健康になっていくのを最大限にサポートできるかを考えようと思いました。

断食で体重が落ちていたので、内臓を休めることと、体力のどちらを重視して食事すればよいかを先生に聞くと、体力を落とさないようにしないといけないけれど、これまでのように野菜中心の食事を続ければよいと、そして炭水化物は控えめで、(動物性ではなく)植物性のタンパク質を摂るようにと言われました。

あとは、よく寝ること、休むこと。運動は、いまはまだ、ここ(ママ先生のクリニック)へ歩いて来るだけで十分でしょうと言って、くれぐれも無理をしないように念を押されました。

そうそう。痩せているほうが癌は治りやすいそうです。考えてみれば、脂肪は毒を溜め込むので、確かにそうだろうなと思います。

さて、この日は、治療の帰りに思い切って、バスを途中下車してお蕎麦屋さんに寄ってみました。

元気になれそうな食事をしたかったのですが、まだ自分で作るのは大変だったし、もう少しの間、外の世界に触れていたかったのです。目当ての牡蠣蕎麦は品切れで、代わりにはまぐりをいただいたのですが、美味しかった。丁寧に料理された季節のものをいただくことは幸せだなぁと思いました。

この晩は、背中の痛みが落ち着いた代わりに、腫瘍を中心に、左乳房が痛むようになって、なかなか寝つけませんでした。耐えかねて、たっぷりのひまし油を塗ると、すっと落ち着いて、それきり激しく痛むことはなくなりました。

これまで悩みの種だったしこり表面に染み出すリンパ液の量も少なくなって、ようやくラップを外せるようになり、腫瘍自体は、のっぺりと平らになってきました。こちらも、余分な肉が落ちたようで、形がはっきりとしてきています。

ここからは、まったく未知の世界です。いよいよ、治癒の新しいステージがはじまります。

Leave a Reply

Your email address will not be published.

CAPTCHA